概要
レクチャー2:査読対応
セッション概要
査読コメントには、多かれ少なかれ理不尽を感じる。しかし基本的には、素直に対応、修正するほうがよりよい論文になることが多い。特にここだけは確実に修正してほしいという査読コメント(データ収集の追加、データ解析の追加・変更等)に従わないと、再投稿後にリジェクトされやすい。一方、複数人で見て明らかに理不尽な査読コメントの場合には修正不要であるが、Editorにその旨を丁寧に伝えることが重要である。論文の採否はEditorが決めるので、優先順位はEditor>査読者である。査読者がリジェクトでもEditorがアクセプトとすることがある。一番の査読対応は、査読対応しないで済むことである。論文要因として、①研究テーマが重要で面白くて新規性がある(FINER)、②研究方法が適切、③論文の書き方が適切な論文は当然、アクセプトされやすい。雑誌要因として、Editor-in-chiefやEditorの権限が強い雑誌の一部は、一発アクセプトすることがある。Editor-in-chiefやEditorとのネットワークも実際、重要である。
若林 秀隆
東京女子医科大学リハビリテーション科 教授
経歴・自己紹介:
平成7年 横浜市立大学医学部卒業
平成28年 東京慈恵会医科大学大学院医学研究科臨床疫学研究部修了
令和2年から現職。日本リハビリテーション栄養学会理事長