概要
レクチャー1:臨床研究デザインから学ぶ論文執筆:10の視点
セッション概要
本講義では、臨床研究論文の執筆に役立つ10の心得を、自験例を通じて紹介する。
想定の対象者は、①研究デザインを知っている方、②論文を書き始める段階で止まっている方、③後輩の論文をどのように指導すればよいか悩んでいる方、である。
市中病院にいた頃の自分は、論文のイントロやディスカッションの書き方を学ぶ環境がなかった。研究デザインの知識を有効に使えば、執筆のハードルが下がる。そこで、研究論文の構成を振り返り、研究デザインの視点から論文を組み立てる視点を解説する。
また、有名大学院で研究作法を履修済みでも、論文を系統立てて書くことに苦戦する方がいる。良くない書き方のクセを考察し、改善のための心得を提案する。
小職はポストコロナ時代の5年前より、年40コマの大学院講義を、オンライン形式で提供してきた(研究デザイン、ハンズオン統計演習など4科目)。今回はその大学院講義のバージョンアップ版に相当する。
栗田 宜明
福島県立医科大学 大学院医学研究科 臨床疫学分野 特任教授
経歴・自己紹介:
2004年東京大学卒。京都大学博士。2019年特任教授に着任。大学院生の学位取得や日経メディカル・読売新聞などの掲載に貢献。査読つき英文論文の数は59編。筆頭著者・共同筆頭著者の数は26編、責任著者・最終著者の数は28編。総合内科専門医・腎臓専門医。