プログラム

プライマリ・ケア研究のPresent & Future
-家庭医療/総合診療の視点から-

総合診療専門医が専門医制度の基本領域に加えられたが、今後家庭医療/総合診療が専門領域として存在意義を確立していくためには、臨床・教育活動だけでは不十分であり、活発な研究活動が不可欠である。しかし、現状では日本の当領域の研究活動は量・質ともに不十分である。米国でも家庭医の教育が開始された当初、専門領域としての認知が進まなかったため、学術活動を活発化する目的でNorth American Primary Care Research Group (NAPCRG)などの取り組みが始まった。
プライマリ・ケア研究の成功要因には①プラクティスに根ざしたResearch Question、②RQに応じた多様な研究手法の活用、③人的ネットワークが挙げられ、これらを推進するためには日本でも研究に特化したコミュニティが必要である。こうした場として、PCR Connectの果たし得る役割は大きいと考える。 。

青木拓也 MD PhD MMA

京都大学大学院医学研究科 地域医療システム学講座
2008年昭和大学医学部卒業。日本医療福祉生協連 家庭医療学開発センターで家庭医療/総合診療の研鑽を積み、現在はアカデミアでプライマリ・ケア研究に注力している。主な研究テーマは、プライマリ・ケアの質評価、Patient Experience (PX)、Multimorbidity。