プライマリ・ケア専門職のためのletter to the editor書き方講座
吉岡 貴史
慶應義塾大学医学部 衛生学公衆衛生学教室

臨床研究論文を読んでいる時、論文の内容に漠然とした違和感を感じたこと、ありませんか？その違和感はしばしば、著者自身による論文の不正確な解釈に起因しています。

実は臨床研究の論文は、皆さんに宿るプライマリ・ケアの魂と少しの臨床疫学に関する知識があれば正確に吟味し解釈することが可能です。正確な解釈が出来ると、これまで論文に対して漠然と感じていた違和感の正体を言語化出来るようになります。それを論文の形で世界に伝えられれば、わずかですが科学の発展に貢献しているといえます。

もうお分かりだと思いますが、letterを出版するというのは臨床研究の隠された正確な解釈を世の中に伝えるという知的な営みです。本ワークショップでは皆さんがよく読むであろう観察研究について、専門職だからこそできる論文の解釈法を踏まえたletterの書き方を学び、実際にletterを書くところまでチャレンジします。