PBRNの設立とその活用について(中級)
渡邉 隆将
東京ほくと医療生活協同組合 北足立生協診療所 所長 家庭医療学開発センター 副センター長(PBRN担当)
プライマリ・ケアの医療機関が単施設で臨床研究を行う場合、十分な対象者数を集めることは難しく、また得られた知見は一般化しにくいというデメリットがあります。この課題に対処するべく、多施設で連携し共同研究を進めていくようなネットワークはPractice-Based Research Network(PBRN)と呼ばれています。PBRNは日本ではまだ一部でしか取り組まれていませんが、今後のプライマリ・ケア研究の推進にあたっては非常に重要な役割が期待されています。
今回のセッションではPBRNの役割や現状について概説し、首都圏や離島でのPBRNの実際について紹介します。PBRNの設立や運営にはバリアもありますが、具体的な困難や対処法についても事例を交えつつ紹介したいと思います。
セッションを通じて、参加者のPBRN設立支援や、構築されたPBRN間の連携推進に少しでも貢献することを目標にしています。